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2005年「消費者団体等の企画による学習会」(2)

滋賀の生協 No.136 (2006.2.20)
2005年「消費者団体等の企画による学習会」
「消費者団体訴訟(団体訴権)制度の知識と、近畿圏における新しい消費者組織である消費者支援機構関西の紹介、及びこの組織の活用方法について」

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設立にいたるまでの経過
 「新しい消費者組織を作っていこう」という近畿地区の生協府県連協議会の論議は、2月の初め頃から始めまして、4月頃には「財政的にも支えていこう」「各生協の活動の社会的役割として、消費者問題を積極的に取り組んでいこう」と意思統一をしました。同時に近畿の消費者団体とか、専門家のみなさんにお話を申し上げて、4月9日に「よびかけ」を行い、「近畿圏での新しい消費者組織をつくろう」という論議を幅広く始めました。そして12月3日に大阪のドーンセンターで「設立総会」を開催いたしました。

  設立総会では、大阪府の高杉副知事が来てご挨拶いただきました。また、「KC's」の事務所を大阪府の消費生活センターの中に開設いたしました。消費者団体はお金もなく、事務所借りたらお金もいる。しかし、適格団体の認可を得ようとすると、「事務所がいる」という要件があったのです。それで消費生活センターの所長さんが、「消費者団体の支援」という立場から事務所を提供していただきました。また、同時に七府県の行政からもご参加いただいて、この総会を成立させることができました。  消費者の被害の防止、拡大防止をするためには、行政との連携が必要です。そういう意味では、消費者の自立した活動に対する行政の期待というのも、非常に大きなものがあって、このような積極的なご支援をいただけたということです。

趣旨、目的、組織、事業内容

 「設立趣旨書」をお目通しいただいたらわかるのですが、私たちは単に「悪徳業者をやっつける」ということだけが目的ではなく、消費者の視点から「市場を監視して不公正な取引を市場から排除」していく。そして、「より健全な市場社会」あるいは「市場システム」をつくっていくということも重要な課題だという認識をしています。

 では「消費者支援機構関西がどんな活動をするか」ということでございます。

 「目的(定款第三条)」で、「消費者の被害の未然もしくは拡大の防止」「被害救済のための活動」を行う、そういうことによって「消費者全体の、利益擁護」をはかると規定しています。これが基本的な「消費者支援機構関西」の目的でございます。

 「どのような事業を行うか」というのは「定款五条」に書いております。
 [1]事業者及び事業者団体の不当な事業活動に対する是正を図る事業 [2]各種消費者被害への救済・支援事業 [3]各種消費者問題の調査研究事業 [4]各種消費者問題に関する制度改善等の提言事業 [5]各種消費者問題に関する各種啓発事業 [6]各種消費者問題に関する広報・出版。・情報提供事業 [7]他の消費者団体・関係諸機関とのネットワーク事業ということになっております。

 出発に当たりましての団体正会員は13団体。消費者ネット関西、京都消費者契約ネットワーク、コンシューマーズ京都、全大阪消費者団体連絡会、なにわの消費者団体連絡会、敷金問題連絡会、滋賀県の生協連合会をはじめ七つの府県連です。

 その他、会員としては、個人の正会員、団体の賛助会員、個人の賛助会員という形で構成しています。

 賛助会員と正会員はどう違うかということですけど、正会員が理事会を構成したり、総会の議決権を行使する。賛助会員につきましては、この活動の趣旨を理解いただいて活動を支援していただくという形にしております。

 現在理事構成は、会長は北川善太郎先生。消費者問題に見識のある先生です。そして他に学識経験者、弁護士、司法書士、消費者団体、消費生活相談員とか、非常に幅広い団体・個人に参加をお願いしおります。

 現在の参加状況ですが、団体正会員は13団体。個人正会員が64名。これは弁護士、司法書士、相談員の方が中心です。

 団体賛助会員が10団体、個人賛助会員が14名で、ここが圧倒的に少ない。団体賛助会員で百ぐらい。個人賛助会員は何百でも、何千名でもいいんですけどね、「でるだけたくさんを」と思っていまして、ぜひとも団体、それから個人でお入りいただきたいということです。

 ちょっと横道にそれますけど、この「機構」は、「情報収集」とか、「申し入れ」とか、「裁判」であるとか、活動をすればするほど費用はかかるんですね。しかし「損害賠償請求」なんかできませんから、裁判で勝ったからといって、弁護士さんのように手数料が入ってくるわけではないんです。じゃあどうするか。これはこの活動に理解のある方が資金を拠出してこれを支えるということでしかないんですね。

 「消費者支援機構関西」が、積極的に事業者に対する「申し入れ」とか、「差止訴訟」等々をやることによって、健全なルールを作っていく。そうすれば、先日の新聞でも、それなりの名の通ったビジネスホテルが届けだけやって、すぐに障害者用の駐車場等をとりはらったということがありましたが、そういうことが起こらなくなる。起こせば消費者から、「訴訟」される、「申し入れ」される。そういう、「より健全な市民生活、安心・安全な市民生活」の環境作りをやってくのが、この団体だというふうに、私は思っています。

 ぜひともみなさんに、ご支援をお願いしたいと思っています。

活動組織と、活動内容

「どんな活動をやっていくのか」「どのようなシステムで活動をやっていくのか」ということです。(参照:「消費者支援機構関西の活動イメージ」「消費者支援機構関西のしくみ」)

基本的に情報は、一般の会員のみなさん、消費者、あるいは消費者団体から、「収集」していくということです。

 そして、収集した情報は検討委員会で「検討」いたします。検討委員会は、理事会が任命した、弁護士、司法書士、消費生活相談員というような専門の方や、消費者団体関係者、一般消費者で構成します。この検討委員会は6、7名ぐらいで構成をして、「被害事例の選定」「法的検討」「事業者への申し入れ」を行います。

 それを理事会へあげて、理事会で決定して、「対外的な活動」、事業者への「申し入れ」とか「訴え」を提起するという形になっています。

 また、各県に「検討グループ」をおきます。構成メンバーは5、6名。その地域の消費者被害の「情報」を集めて、「分析」して、「申し入れ」をするとか検討をし、その結果を「検討委員会」にあげる。「検討委員会」で専門的な「検討」をやった上で、理事会で決定し「申し入れ」をするなり「訴え」を起こすというような形を考えております。

 ですから、滋賀でも是非「検討グループ」を立ち上げていただきたい。そのために、弁護士、消費生活相談員、司法書士のみなさん、生協の組合員のみなさんや、その他の消費者団体からできるだけたくさんの方々が関わっていただきたい。

 大体一つの事例を、一つの検討グループで、3ヶ月くらい論議をやって決定してあげていく。事例がたくさんあれば、その検討グループを他にもつくっていく。あるいは三ヶ月の検討が終わると、次のグループが次の問題を検討するというような形になっていきますので、是非とも早急に立ち上げていただきたいと思っています。


 これは「KC's」でまだ具体的なお願いはしていないのですが、各府県には生協連合会があって、そこには事務所があって、事務局があります。だからそこが、連絡先なり事務局ということで対応できないかなと思っていますので、準備をしていただきたいというふうに思っております。

 「現在KC'sはどんな活動をやっているか」ということなんですけれども、主要な活動内容としては、5つほど項目を挙げています。
[1]事業者に対する「申し入れ」とか「裁判」等をやっていく。  
[2]消費者被害情報の入手、分析。これは消費者団体や個人からの情報ですね。あるいは消費生活センター、各府県のセンターにもお願いして、できるだけホットな情報を入手して、それを分析する。  
[3]消費者被害の110番活動。近々に京都と大阪で「キャンセル料110番」をやりたいと思っていまして、現在準備をしています。「思いもよらないキャンセル料をとられた」ということはどなたも経験があるのではないかと思いまして、まず手始めにこれを行いたいと考えております。  
[4]「公開学習」。消費者対象の公開学習というのは、2月8日に「消費者団体訴訟制度学習会」を開催します。これは日本生協連関西地連との共催ということで考えております。  
[5]「事業者に対する啓発セミナー」も考えております。「悪徳事業者を見つけてやっつける」こと自体が我々の目的ではない。「消費者の被害を少しでも少なくしていきたい」ということはもちろん課題としてはあるんですけれども、基本的には、「公正で健全な市場をつくる」ということであって、そのためには、消費者と事業者の連携、あるいは行政との連携の中でつくっていきたい。

 我々の理想としては、例えば業界が共通のルールを作る時に、「KC's」と相談して、「KC'sも了解している」というふうな形になっていけば、消費者も安心した対応ができるんじゃないか。

 消費者にとって納得できるようなルール作りをやっていく。企業のコンプライアンスに対しても積極的にどうあるべきかという問題提起をしていきたい。あるいは、それに必要な情報提供等もしていきたい。そういうようなことで「啓発セミナー」等も考えております。

 これからの当面の活動は、できるだけ実績も含めてつくりあげていきたいということでございます。

今後の活動と関西での役割
 「KC's」そのものの組織は、今NPO法人の認可を大阪府に申請していますので、3月の終わりか4月の初めに大阪府の認可を得ます。適格団体の認証は、こういう活動の評価を得て内閣府に申請をします。多分6月頃にこの「消費者契約法」が改正されて公布されるんじゃないか。施行は多分来年の4月ということになるから、その段階で適格団体の認証を得るという形になると思います。

 そういうわけで、今はもろもろの条件を整えるのと、活動実績を積み上げてやっていきたいと考えております。そういう意味で、適格団体の認証を得るということがもちろん必要なわけなんですが、当面の「消費者支援機構関西」の課題としては、「検討グループ」を七府県にまずつくって、地域での消費者問題の収集とか、対応をやっていくということ。それから賛助団体、個人の賛助会員をできるだけたくさん集めること。大体、裁判とか情報収集とか、さまざまな研修会とか、通常の活動を始めますと、年間二千万ぐらいはかかると思っていまして、これを支える体制を早急に作りたい。  それから、消費者、事業者、行政との連携体制ですね。そういう意味では各府県の消費生活センターとの連携をすすめていく体制をつくっていきたいと思っています。

 同時に、東京で設立された「消費者機構日本」であるとか、その他の消費者団体、あるいはこの団体の受け皿作りのために全国でさまざまな準備が進められていますから、そういう団体との幅広い連携をしていって、この制度そのものが実効性のあるものに作りたいと思っております。是非とも滋賀のみなさんもそういう活動にご協力いただきたいとお願いをいたしまして、私の話を終わらせていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。
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