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2009年度滋賀県生協連 会員生協役職員研修会を開催

8月29日(土)2009年度会員生協役職員研修会を草津市立市民交流プラザで開催しました

2009.8.29会員生協役職員研修会 005.jpg 開催の主旨

 “生協運動の父”と呼ばれる賀川豊彦が神戸の貧しい地域に身を投じて100年になります。その記念事業である「賀川豊彦献身100周年記念」に伴い賀川豊彦が携わった農民や労働者の困窮した生活改善の活動や今日につながる生協運動について、その歴史と今日的な意義を学ぶ。

講演

「賀川豊彦の友愛、互助の精神-その今日的意義」
講師
 野尻武敏氏
     (コープこうべ協同学苑学苑長・神戸大学名誉教授、コープこうべ前理事長) 

講演内容 
 前半は、賀川豊彦の生い立ちからキリスト教の洗礼を受け、神戸のスラム街に入り、そして、協同組合活動を指南するに至る経過と、賀川豊彦の考え方を広く学び、後半では、100年に1度と言われる経済危機の現在において、彼が活躍した1929年の世界大恐慌と似通った時代背景にあって、今一度、協同組合の果たす役割を説く内容であった。
いつの時代にも、貧困があり、賀川豊彦は最初は貧しい地域に入り、救貧を続けてきたが、社会そのものの変革により、貧困をつくらない防貧に変わってきた。資本主義社会の最大の貧困は人格としての人間が失われていくこと、自分(の回り)だけが良ければよいという、物質主義、(集団)個人主義、効率主義であること。賀川豊彦が説いた「友愛」とは、助け合いであり、人間の尊重でもある。今日、日本は世界的に見て豊かな国である。しかし、格差と貧困は確実に増えている。失業率も5.7%。世界全体が自然(資源・環境)の限界にきている中、あと20年で世界的な食糧危機が危惧される。今こそ社会を変える運動としての生協の出番であり、主役になれる時代である。

当日は41名の参加者のもと、講師の野尻先生はご高齢にもかかわらず、2時間立ったままのお話しで、気迫のこもる内容でした。