滋賀県連からのお知らせ
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2018年度 課題と抱負

   生活協同組合コープしが
 2017年度は、18,050人の新しい組合員を迎え入れ、第3号店となるコープかたた店のオープンや、通年供給となった「コープでんき」、堅調な宅配事業などで大きく事業が伸長しました。そして、組合員からは「私のくらし」と「コープしが」のつながりや関わりをいろいろな場面で実感できたという声をいただいています。
 2018年度は基本方針に「協同して創ろう、笑顔あふれるくらし ~聴く、話し合う、つなぎあい、みんなの力をあわせよう~」を引き続き掲げました。くらしを良くしたい、安心してくらしたいという私たちの想いを「5つのたいせつ」=「たべる(食)、びわこ(環境)、いのち(平和)、ちいき(地域)、くらし(暮らし)」のたいせつ活動をとおして考え、知り学び、生協の事業や活動を利用して、みんなで暮らしに関わる大切な取り組みを進めていきます。
 10の取り組みテーマの1つ「地域とわたし『できるコトづくり』」では、組合員が地域の人々とくらしを支え合うことを考え「わたしに何ができるのか」を話し合いながら『できるコトづくり』すすめていきます。コープしがは生協の枠を超えて“できるコト“が広がるように支援したいと考えています。
 また、「未来づくり」のテーマでは、生協事業から出る食品残渣を堆肥化して、農地に還元し生協向け農産物を作るという「食品リサイクルループ」づくりを農業と福祉の連携で築いていく最初の年にします。
 今年、設立25周年のコープしが。事業所内保育所「コープもりのこ保育園」が7月に開園し、地域の子育て支援の取り組みも始まりました。未来に向けて、もっともっとくらしに役立つコープしがを目指していきます

   生活クラブ生活協同組合
1.事業について
 2017年、活発な組合員活動により、組合員同士の交流が増え、その交流から次々に新しい活動が生まれました。消費材の良さをたくさんの人に伝えることができ、利用も増えました。生活クラブの取り組みが「カンブリア宮殿」で紹介されたことで加入者が増え、目標である2,000人を突破しました。今年度は2,300人を目標に仲間づくりに取り組みます。
2.組合員活動について
 生活クラブの組合員はF(食べ物Food)E(エネルギーEnergy)C(福祉・たすけあいCare)と、そこにE(環境Environment)とW(仕事Work)を加えたFEC+E+K自給圏を作り出すことを目的に活動しています。
 国産を使い食料自給率を上げる、化学調味料は使わない、遺伝子組み換え食品は排除するという基本理念と、それに基づいて作り上げている消費材の良さを伝え、食べる人を増やします。
 原発をなくし、再生可能エネルギーが主体となる持続可能な社会を作ります。生活クラブエナジーという電力会社と再生可能エネルギーの発電所を組合員の力で作り出しています。電気のバックアップ契約も関西電力と結んでいませんので、わたしたちの支払う電気代は関西電力にいかず、再生可能エネルギーの普及に使われます。エネルギーも自治する仕組みを作り上げています。この取り組みをさらに発展させていきます。
 子どもが笑顔で暮らす社会は、大人も笑顔でいられる社会。一番弱い立場にいる人が一番しんどい思いをしなければならない社会を、わたしたちひとりひとりのたすけあいの力を集め、すべての人が笑顔で暮らせる社会を作り上げます。
3.理念を形にしていきます。
 2019年に、滋賀県に生活クラブが生まれ10年を迎えます。県連の会員のみなさまをはじめ、たくさんの方のご協力、お力添えをいただき、ここまで活動を続けていくことができました。
 事業基盤も安定し、組合員も増え続けています。何より、おおぜいの組合員が登場し、組合員活動が年を追うごとに活発になっています。「組合員ひとりひとりが主体となり、わたしたちの生きる社会はわたしたちがつくる。」わたしたち生活クラブの組合員は、この生活クラブの理念をもとに、先に掲げた活動を行い、具体的に形にしていくことに取り組んでいきます。

   滋賀県勤労者共済生活協同組合
 各単協の連合体である全労済は、新たに2018年度から2021年度までの4年間を次期中期経営政策(New-Zetwork)期間として取り組んでまいります。共済という「たすけあいの仕組み」の普及・拡大は、たすけあいの輪を広げるという運動そのものであります。2017年9月に創立60周年を迎えた全労済として、お役立ちと共創で組合員一人ひとりとのより深い関係づくりにむけた質的強化により「深く」「長く」を追求し、その力をもって「広く」事業と運動の発展をめざしてまいります。
 一方、滋賀推進本部(滋賀県勤労者共済生活協同組合)は、2021年2月に創立60周年を迎えます。ついては、60周年にふさわしい事業実績と運動の普及・浸透が求められます。したがって、運動の推進を第一義として今後3年間は県内の4地区連や協力団体、各生協、各指定整備工場、労働者福祉事業団体等と連携をさらに強化し、「住まいる共済(火災共済・自然災害共済)」、「マイカー共済・自賠責共済」を最重点共済に位置づけて推進をしてまいります。
 「住まいる共済」は、全労済発足の最初の共済です。ついては、共済制度や給付の優位性を理解していただくため原点に回帰した取り組みを実施していきます。特に、今後起きることが予想されている地震に対する備えや滋賀県内に発生した雪害・台風による被害を教訓に自然災害共済の付帯率向上をめざし、セミナーや説明会、相談窓口を開催して普及活動を図ってまいります。また、防災・減災活動をおこなう中で県民にアピールしていきます。
 「マイカー共済・自賠責共済」については、運動としての協力団体役員への推進要請と車検情報収集活動による組合員への展開をおこなってまいります。
 滋賀推進本部(滋賀県勤労者共済生活協同組合)は、代表委員(理事)および職員が先頭に立って運動を推進し、将来にわたる組合員の保障と安心の一層確実な提供を図る取り組みを進めることとともに、コンプライアンスやガバナンスをさらに強化し、業務品質のさらなる向上を目指します。

   滋賀県勤労者住宅生活協同組合
 本年をもちまして創立50周年という大きな節目を迎えることとなりました。この間、組合員をはじめ多くの団体・組織の皆様に支えられて継承・発展してくることができましたことに、厚く感謝と御礼を申し上げます。
 この50年間で、滋賀県下各地におきまして2,100区画を超える宅地を供給してまいりました。今年度は「レインボータウン貴生川」、「ヴィータフェリーチェ大津園山」、「レインボータウン大津下阪本」の3団地を軸にして、活動に取り組んでまいります。年末からは近江八幡市、東近江市(旧八日市市)におきましても、新規に分譲を開始する予定です。建物に関しましては、当組合に加盟のTCS会会員企業の39社の中から自由にお選びいただけますので、ご要望に沿った夢のマイホーム創りがより身近なものとなります。
 また、滋賀県におきましても少子・高齢化は急速に進み、多様なニーズにも応えていかなければならない環境下にあります。住宅生協は、住まいにまつわるあらゆるご相談も承っております。リフォームや、相続などの各種手続き、遊休土地の活用など、何なりとお気軽にお尋ねください。また、生活保護や福祉など、多くの課題を抱えた世帯が増えている中、誰もが住まいを持てる社会を創るため、自助・共助・公助の取り組みも進めてまいります。
 組合員向けの研修事業としては、一昨年は潮干狩り、昨年は陶芸教室を開催し、親子ともども自然と触れ合う機会を設けました。また、福祉事業の一環としましてはチャリティコンペを実施し、児童養護施設に寄付をいたしました。
 滋賀県住宅生協は、今年度も「住」の観点から、組合員の生活の安定と地域づくりの一翼を担っていけるよう、職員一同精進する所存ですので、より一層のご支援をお願い申し上げます。

   しが健康医療生活協同組合
 昨年は地域サロンや子ども食堂の取り組み、在宅医療ネットワークなどを通じて自治体や社会福祉協議会、多くの地域の団体との協働の取り組みがすすんだ一年でした。10月には地域の子育て支援、保育を通じた地域貢献につながる事業としてこうせい駅前診療所で「病児・病後児保育」を開始しました。また、昨年の総代会で医療生協の理念でもある「地域まるごと健康づくり」の具体的な活動としてWHO(世界保健機構)の提唱HPH(ヘルスプロモーション、健康増進活動拠点病院・サービス)活動を提起し、2018年2月に国際HPHネットワークに加盟しました。日々の班会や健康チェック活動などで医療生協が取り組んでいる健康づくりの活動を推し進めることがHPH活動そのものです。
 組合員はようやく6,100人を超え、地域的には事業所のある湖南・甲賀圏域に集中しています。事業所のない地域での医療生協の組合員活動をどう広げていくのかも大きな課題となっています。
 医療制度、介護保険制度改悪の中でいのちが脅かされ、介護サービスから排除される人が生まれています。また貧困と格差の広がる中、無差別・平等の医療・介護の実践のために、無料低額診療事業の拡大の運動と活用をすすめ、生活相談や介護相談などの活動を広げていくことも重要になっています。組合員さんとともに地域に医療生協の活動を知らせていくと同時に、事業所利用や健診活動を増やすなど、事業所の経営を守りながら、くらしを支える3つの戦略(事業戦略・地域戦略・組織戦略)課題をとおしてまちづくりをすすめていく1年にしていきます。
 2018年度の重点課題として①いのちとくらしをささえる医療・介護・福祉活動に取り組み、安心して住み続けられるまちづくりをすすめます。②地域まるごと健康づくり活動をとおしてくらしとまちづくりに貢献していきます。③医療生協らしい地域包括ケア(地域まるごとケア)実現のために—子どもから高齢者まですべての世代の方を巻き込んだ地域支部ごとの取組みを強化していきます。④医療生協活動の強化—支部活動、班会活動の拠点づくりとして各支部(地域)にたまり場づくりをすすめます。⑤「医療生協」を担う人づくりをすすめます。⑥「憲法」にもとづく平和で人権が尊重される社会をめざして、学び・広げ・連帯していきます。の6点を掲げ、様々な活動に組合員さんを巻き込み、医療生協活動の「見せる化」を図ってさらに大きな組織でくらし安心のセーフティネットを広げていきたいと考えています。

   滋賀県職員生活協同組合
 消費生活協同組合法に基づく職域生協として、昭和55年に設立され、今年度で38年目を迎えることとなりました。共同互助の精神に基づき、組合員の生活の文化的経済的な改善向上を目指すとともに、県庁の福利厚生の一翼を担い様々な事業に取り組んでいます。
 主な事業は、県庁や合同庁舎、地方機関8ヶ所の食堂と10ヶ所の売店の運営、旅行などの販売サービス、あっ旋、団体保険の取扱いなどで、平成29年度の供給実績は434百万円でした。
 近年、当生協を取り巻く環境は、大変厳しいものとなっています。現役の組合員が大幅に減少する中、節約志向の高まりやコンビニ・ネットショッピング等購入機会の多様化により供給高が大幅に減少しています。さらに、生協の経営を支えてきました保険等の手数料収入も減少の一途をたどり、安定的な経営を揺るがす要因となっています。
 このため、組合員のみなさんのご意見を積極的にお聞きすることや、府県庁生協、関西・中四国の職域生協など他生協から有益な情報を収集し、組合員に喜んでいただける新たな事業の開拓や既存事業の工夫・改善に努めています。
 今後とも、組合員の福利厚生の役割を担っていくため、まずは一人ひとりが生協を身近に感じ、積極的に利用していただけるよう、組合員のニーズに応えながら事業を推進してまいります。

   滋賀大学大津地区生活協同組合
 「みんなでつくる“生協“」を本年度の活動のテーマとして、組合員がより良い大学生活をつくるために、組合員の声を取り入れながら一体となって活動することを目指します。
 また、2018年度のテーマに照らしみんなで“つくる“を目標に、以下の活動を進めていきます。
《1》店舗活動
 2018年度の店舗活動は、テーマに照らし“みんなでつくる“を目標に、組合員が気軽に参加できる企画を目指します。最初に、「大山(だいせん)フェア」を実施します。「大山フェア」では、生協と関わりのある大山乳業の商品を取り扱ったイベントを通して、組合員のリクエストを企画に反映させる機会を作ります。それ以降の企画でもアンケートなどを用いて、組合員の意見に寄り添った企画を実施します。
 また、生協購買内にある「Willing棚」で、新しい商品の紹介や季節に応じた活動を展開し、組合員が親しみを持てる店舗を目指します。
《2》共済活動
 共済活動では、組合員が“安全で健康な大学生活“を送れるよう、以下の活動を行います。まず、「自転車・バイク無料点検会」では、大学への通学方法として自転車やバイクを利用する組合員の安全をサポートします。本年度は17年度に実施したことに加え、通学路に潜む危険を周知するために、参加した組合員に協力してもらい、滋賀大学周辺のハザードマップを作り、事故の予防に繋げます。
 そして、多くの組合員が利用する生協食堂では、普段の食事の栄養バランスを見直すきっかけを作り、組合員が健康的な生活を送るために、「レシートバランス選手権」を実施します。
 また、学生総合共済の加入者を増やすために、保障の内容だけでなく、実際にあった様々なケースの給付事例を記載したポスターを作成・掲示します。
 18年度は新しく、飲酒をする際の注意を促すため、アルコールのリスクに関連した企画を考案し、実施します。
《3》 情報の収集と発信
 情報の収集としては、「ひとことカード」を活用して組合員の要望や意見を集めます。また、企画について組合員にTwitterの機能などでアンケートを取り、その結果から得た課題や意見を今後の活動に活かしていきます。
 情報の発信としては、Twitterでのつぶやき・校内でのポスター掲示を行い、より多くの組合員から生協の活動に目を向けてもらえるようにします。そして、18年度は、情報誌『WiLL』を企画の情報宣伝媒体として活用し、組合員が情報を得る機会を増やします。
《4》受験生・新入生のサポート
 オープンキャンパスでは、学生目線で滋賀大学について知ってもらうために『OC(オーキャン)滋賀人(しがんちゅ)』を作成・配布。当日は「キャンパスツアー」やクイズラリー「WANTED」、「OC(オーキャン)なんでも相談会」を実施し、参加者が滋賀大学・学生生活に関する情報を知る機会を作ります。
 また、入試前日に受験生が宿泊するホテルで相談コーナーを設け、受験への不安や悩みを和らげ、安心して試験に挑むためのサポートを行います。
 入学前には、新入生歓迎冊子『滋賀人(しがんちゅ)』を作成・配布します。この冊子に、今後の生活で役立つ情報を掲載し、新入生の不安を軽減します。さらに、新入生と保護者向けに「キャンパスライフ先取り説明会」を実施し、実際の大学生活の具体的なイメージを持ってもらうことを目指します。
 入学後には「なんでも相談会」を実施し、新入生の相談に対応することで、新学期生活の支援に努めます。
《5》社会貢献活動
 17年度に引き続き、ペットボトルキャップの回収やごみの分別といった、環境への負荷の軽減に向けた活動を行います。その活動の中で、組合員の環境に対する意識の向上を目指して、ポスターの作成やペットボトルキャップの回収箱の改善を図ります。

   滋賀大学彦根地区生活協同組合
 2017年度も非常に多くの組合員の方に利用いただき、久しぶりに供給高で3億円を越えることができました。
 新たに設置された『データサイエンス学部』が2年目を迎え、教科書や教材パソコンの利用や電子マネーやミールシステムを利用される方が増えたことなど、多くの方に利用いただける環境が進んできたからだと感じています。
 毎年、一定の黒字を積み上げられるようにもなり、今年度も引き続き、施設の整備や改修などをすすめ、組合員へも利用還元をしていくことに取り組んでいきたいと考えています。
 一方で、利用が伸長し剰余は残せる体質になってきましたが、組合員の声を実現する取り組みやこだわりは少し後退したのではないかと感じています。
 生協のお店を利用していただくのはもちろん、自分自身が関わったことで、生協や商品がより良くなり、それが多くの利用に結びつくというサイクルを新たに考えていく必要を感じています。
 2018年度は学生委員会と一緒に取り組みをすすめようと考え、職員と学生が集まる店舗委員会を立ち上げ、毎週、お店のことや企画のことを話あうことにしています。
 組合員の声や要望に応え、商品の品揃えを行ったり、利便性向上を目指し、様々な取り組みを進めることや組合員と取り組むことにより、共感の輪が広がり、利用も集中されます。組合員が参加しやすい運営をすすめ、より多くの組合員とお店づくり、生活改善を進めていきたいと思います。

   滋賀医科大学生活協同組合
 2017年度は、昨年度より更に組合員の利用が増え、過去最高の利用高となりました。2016年にICカード組合員証を導入以来、年々、電子マネーでの利用も増え、日常的に生協を利用される組合員が増えたことと、この間の「大学で必要なものは生協に行けば手に入る!」と誰もが当たり前のように感じていただけるよう、実習用品などの取扱いを強化していったことが徐々に実を結んでいったのだと確信をしています。
 また、同窓会「湖医会」との関係を強化できたことも、2017年度の特徴です。夏には「前期試験ガンバレ!納涼企画」として、「湖医会」の協賛をいただいて「かき氷とラムネ」を安く提供することができました。年末には「餅つき」を行い、これも「湖医会」から臼、杵、食材などの寄贈をいただいて実施をした結果、いずれの企画も150名を超える組合員の参加があり、大いに盛り上がりました。同窓会としても、日頃から「何か学生に還元したい」という気持ちがあり、生協の「組合員還元の精神」とうまく融合して、このような企画の成功に繋がったのだと思います。
 「リレー・フォー・ライフ・ジャパン滋賀医科大学」の開催も2回目となり、生協としても全面的に支援をしました。大学や関係団体と関連した活動も、生協の大事な役割だと考えております。
 2018年度のテーマは「生協創立15周年に感謝し、組合員参加で楽しく利用される生協を目指して」です。滋賀医大生協は創立15年が経ち、今年度は「創立15周年」としての企画を行うことも方針としています。毎月15日に「15」にちなんだ企画(例えば書籍15%引き、150円カレーなど)を実施していきます。こういった「組合員参加」の輪を広げる活動に力を入れ、生協をもっと身近に感じていただき、これからも利用され、信頼され続ける生協として存続できるよう頑張っていきたいと思います。

   滋賀県立大学生活協同組合
 2017年度も事業活動面においては引き続き「組合員の暮らしを支え、信頼される生協」「組合員の学びと成長を支えられる生協」を目指してまいりました。食堂事業では季節感を重視し、旬の食材や味わいを取り入れたメニュー提案や地元食材を使用した地産地消に努めました。購買事業では学内コンビニとして学内生活に必要な商品の品揃えや勉学・研究に必要な商品の手配をスピーディに行うことに拘りました。食堂を毎日定額利用できる「ミールシステム」も利用者が500人を超え、組合員の学内での「食」を支えることができました。
 組合員活動面では「組合員の学びと成長を支えられる生協」「多くの組合員が事業・運動に関われる生協」を目指し、生協学生委員会や学内諸団体ととりくみを進めてまいりました。
 新入生・保護者向け説明会では先輩学生が主体となり、新入生一人ひとりが安心して新生活のスタートをきれるように先輩学生みんなで迎えるという気持ちで臨み、入学者数の約7割の方にご参加いただきました。また、環境サークルEMOによる環境活動、リサイクル市実行委員会の不要家具家電リサイクル販売の支援、そして学生・教職員との日本酒「湖風」づくりなど引き続きの連携を強めてまいりました。生協学生委員会による食生活相談や自転車点検など組合員の健康安全を守るとりくみ、沖縄や福島の地を訪れ平和や社会的課題について学び、学内で広げるとりくみも前進しました。
 2019年、滋賀県立大学生協は25周年を迎えます。本年度は店舗リニューアルなどの記念事業の準備や企画立案の年となります。これまでの活動で培ってきたつながりを発展させていきながら、組合員が充実したキャンパスライフを過ごせるよう、組合員の生活を支え、応援して、組合員から「支持・信頼される」存在であり続けることを目指します。また、生協の事業・運動を通して、組合員同士のつながりを広げ、学びと成長を応援していくためこれからも学内や地域との様々なとりくみで協力していきます。

   立命館生活協同組合
 立命館学園の動向に沿って事業を展開していますが、滋賀県にあるびわこ・くさつ(BKC)事業所は、大学の1994年新キャンパス開設とともに事業をスタートしました。来年は四半世紀を迎える年となります。そのBKCでは今年、新たに食マネジメント学部が開設されました。様々な角度から食を学ぶ学部ですが、学びのキーワードの中には「地産地消」「スローフード」などがあります。地域に開かれた大学を目指すBKCの学びに貢献し、立命館生協のフィールドを通じて組合員がキャンパス内で滋賀、そして草津ともより深く関わっていく元年にしたいと考えています。
 一方で四半世紀を迎える中、開学以来営業を続け、老朽化や時代を感じさせるデザインとなってしまった店舗もあります。2018年度は、25周年に向けた店舗リニューアルや再編などの議論をスタートさせる年と位置付けました。
 立命館生協全体では学生の食を支えることや、学び事業を拡充していくこと、一層進む大学のグローバル化・国際化に対応する取り組みなどが課題です。また昨年末にわかった大分事業所での定時職員の不祥事については、多くの生協関係の皆さまにご迷惑とご心配をおかけしてしまいました。内部統制の確立と、それを風土として定着・持続させる取り組みは今年度の大きな課題です。この場をお借りしてお詫びするとともに、取り組み強化をご報告する次第です。
 今年は昨年あったような改装閉店店舗がないことから、2018年度供給は前年比増の予算で確定しました。今後の店舗改装等も視野に、多くの組合員が議論に関われるよう呼びかけながら活動を進め、最終的な事業利用の結集にもつなげていきたいと思います。

   龍谷大学生活協同組合
 2017年度は「①組合員にとって役立ち、支持される生協活動を推進」「②龍大生の学びと成長を応援する取り組み」「③生協職員の処遇・教育の検討と改善」「④基幹運営の強化と事業経営活動の強化」の4点を方針に活動を進めました。①については意見要望の強い混雑緩和に取り組み、利用者数は2.1%伸長となっています。②では農学部とコラボした「京丹後産シカ肉ジビエカレー」の取り組みがあげられます。オープンキャンパスでも取り上げられ、100食が即完売するなど大学とも連携し事業を進めています。③は永年勤続表彰制度を導入し、長く勤めていただいたスタッフへ感謝・表彰するとともに研修やコミュニケーション活動の推進等によってモチベーションのアップを図りました。そして事業結果としては、2000年からの累積赤字を遂に解消することができました。
 龍谷大学生協は2016年に設立50周年を迎えました。2018年度は、NEXT50を見据えたビジョンと中期計画を策定していきます。龍谷大学の学生・教職員のみなさんのお役にたてるような、生協づくりのために総力を上げて頑張っていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

   日本労働者協同組合連合会センター事業団
 2017年度は、「いま、『協同』が創る2017全国集会」を滋賀で開催しました。1年以上かけて実行委員の皆さまと共に準備してきた企画は、多くの市民の共感や期待を生み2日間で延べ2500人を超える参加の集会を開催することに繋がりました。
 滋賀は言わずと知れた、いのちの源ともいえる水源・琵琶湖とともに暮らす中で培われた環境意識の高さと、「惣」に代表される市民自治の意識や文化が育まれてきた歴史があり、全国的にも福祉・環境・文化の中心的な発信地となっています。本集会には滋賀県内をはじめとした多様な実践者が実行委員会に参集し、豊かな自然環境の中で育まれたコミュニティづくりと近江商人の「三方よし」に代表される生き方・暮らし方を通じて、「すべてのいのちとともに」を集会テーマの根幹に据えることができました。国連のSDGs(持続可能な開発目標)を踏まえ、「誰一人取り残さない社会、持続可能な地域づくり」を考えていくことや「協同労働の協同組合の法制化」を見据える中、私たち自身が地域の主体者になるときを迎えており、「協同による自治」や「コミュニティ経済」の可能性を本集会を通じて滋賀から全国に発信できたのではないかと思います。ご尽力くださった実行委員の皆さま、各団体の皆さまにはこの場をお借りしてお礼を申し上げます。
 「協同集会から協同実践へ」―。地域の中で自給・循環するようなコミュニティ経済をどう根付かせられるか。それらの取り組みを通して「誰ひとり取り残さない社会」をどう構築していくのか。2018年度は、今ある生活や地域に密着した事業を柱に、住民による生活支援チームづくりや、農業・林業・エネルギー事業といった未来につなぐ事業、それら3層によって構成される「協同総合福祉拠点(みんなのおうち)」を創る運動を広げ、東日本大震災以後、東北沿岸部を中心に被災当事者とともに仕事をおこしてきたドキュメント映画「Workers~被災地に起つ」の自主上映も進めながら、住民が協同労働と出会い、立ち上がる動きをつくっていきたいと思います。
 最後に、2018年4月にJCA(日本協同組合連携機構)がスタートしました。今まで以上に協同組合間による連携活動が活発に行われていくことだろうと思われます。「ともに生きていく社会」をめざし、皆さまとともに多様な実践を生み出していければと願います。

   グリーンコープしがまる生活協同組合
 昨年、私たちは若者の参加を得て先の見通しが明るいものと期待しました。残念な事に思いとは裏腹に継続せずに彼らは去る事となりました。私たちは市販に溢れている物が 必ずしも消費者の為になるものではない事を実感してきました。だからこそ使うことによって自分だけではなく、世間をも良くしていく事だと信じ一定の標語を掲げて活動してきたのでした。それが次の3点です。
 合成洗剤は扱わない・化学肥料や農薬に頼らない(農薬少ない)農産品を・化学調味料を使わない加工品を…です。
 しかしながら組合員拡大も供給増もわずかな進展に留まり、目標には遠く及ばない状況でした。
 目標達成の為には、消費者の多くが求める市販品に準じた商品の取り扱いや価格を重視した品物の採用も有りと提言されたり、組合員に迷惑を掛けない状態のうちに、活動終息も考慮しなければとの意見も上がり始めました。
 同じような活動している諸団体でも、事業優先でかつては改良の対象としていた大メーカーに追従しているように感じることも残念なところですが、運営的にはそちらのほうが良いのではないかと思えても来たものです。
 組合員の為になるようにとやってきたところが、活動理念に迷いがあれば当然組合員にもその雰囲気は伝わっていきます。事業停滞の最大原因と反省するものです。
 そんな時に、ふとしたきっかけから私共が掲げている標語を実践し、堅実な実績を上げている生協に出会いました。
 『連合は連帯であり、各単協の自主運営が基本であり、運営に本部が介入することはない。運営が「組合員主権を貫く」と同義に「会員生協主権を貫く」』とする福岡から発生したグリーンコープ連合でした。
 当初の理念に沿い、原点に返り活動を続ける事の希望を持ち続けられる機会を得られそうなことに感謝しています。
 今後の運営に活かしていきたいと考えているところです。