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「戦争の記憶をつなぐ会」2016年度スタート集会を開催しました。

「戦争の記憶をつなぐ会」2016年度スタート集会を開催しました。
 
 2016年5月20日(金)、コープしが本部別棟会議室において「戦争の記憶をつなぐ会」2016年度スタート集会を開催し、会員生協の役職員・組合員17名が参加しました。滋賀県平和祈念館の前川主任主事より「戦後70年の取り組みと、戦争体験の語り継ぎ」をテーマに基調報告をいただきました。戦争体験者が高齢化していく中で、聞き取り活動の大切さを重んじ、2016年度もこの会を継続していくこととしました。

 DSCN0250.jpg大塚会長より開会の挨拶として、「生協は、平和とよりよいくらしをめざしていて、平和という問題について特に考えていきたいと思っています。昨年、敗戦70年を迎え、この戦争の記憶をつなぐ会を立ち上げました。学習会や戦争体験を聞き取る活動をしてきました。そして、「戦後70年記念誌」の冊子を発行させていただきました。戦争を繰り返してはならないという語り手の方の想いを心に刻み、今を生きる私たちがこの先もずっと平和であり続けるために、今私たちに何ができるかを考えながら活動していきたいと思っています」と述べられました。

滋賀県平和祈念館・主任主事 前川啓史様の基調報DSCN0264.jpg告より

① 冒頭、「戦後70年記念誌」の発行については、祈念館でも高い評価をしていること、また、生協組織の幅と深みを感じたことなど、戦争について知ること、体験者の思いを感じることが、今の私たちにとって大切なことと、想いを寄せていただきました。
② 戦時下の滋賀師範学校の学徒は、「国を救うのはお前ら若いもんや」とたたきこまれ志願した。教師にあこがれて師範学校に行ったけれど、将校からは「人生50年というけれど、お前たちは25年や、あきらめよ」と言われた。また、遅かれ早かれ出征して戦地に行くという覚悟はみんなが持っていた。「戦死」という事態に直面せざるをえないという気持ちを誰もが持っていた。地上戦の歩兵(陸軍)より、一気に死んでしまえる飛行機(海軍)の方がよいと思われていた。
③ 滋賀県平和祈念館の戦後70年の取り組みとして、田原総一郎氏の講演会、戦争遺跡フィールドワーク、戦争遺跡調査、戦争証言映像の制作などが紹介されました。
④ 戦争体験者の高齢化、戦争そのものが希薄化していく中で、戦争体験を語り継ぎ、戦争体験者の思いを受け継ぐことが大切である。
⑤ 最後に沖縄戦のことに触れられました。

DVDによる戦争体験談
滋賀県平和祈念館では、戦争体験談をDVDにまとめられています。根幹は2名の方の体験談を放映しました。
① 吉田貞次様(大正12年生まれ、シベリア抑留生活での体験談)
② 大槻正次郎様(大正6年生まれ、28歳で捜索連隊の一員としてビルマへ出兵。インパール戦に参加)

参加者からの主な意見
・昨年聞き取り活動をしたが、もっと学習した上で今年も聞き取り活動に取り組んでいきたい。
・滋賀県にも遺跡や戦跡、戦争にまつわる話がたくさんあることに改めて気づいた。
・平和があるから生協活動もできる。平和の大切さを伝えていくことが私たちの役目である。
・戦争は昭和20年に敗戦を迎えたけれど、その後もシベリアに抑留されたり、ビルマでの戦線など、戦争は終わってはいなかった。