第1回2012国際協同組合年(IYC)滋賀実行委員会が開催されました。
2012年4月6日(金)14:00~16:30、JA滋賀 滋賀県農業教育情報センターにおいて、第1回2012国際協同組合年(IYC)滋賀実行委員会が開催されました。
小池委員長(国際協同組合年全国実行委員、滋賀県立大学名誉教授)をはじめ、JA滋賀中央会・滋賀県漁連・滋賀県労福協・近畿ろうきん滋賀地区統括本部・滋賀県生協連・コープしが・全労済滋賀県本部・滋賀県職員生協の代表17名の参加の下、活動報告及び意見交換会、今後の取り組みの検討などが行われました。
【主な内容】
(1) 開催挨拶として小池委員長より、2012国際協同組合年(以下、IYC)の2大テーマ(①協同組合の可視性を高めること、②社会経済開発における協同組合の可能性を追求すること)について解説され、またIYCの全国的な取組状況として、生協総研がIYC記念の国際シンポジウム(11/22東京会場、11/24京都会場…ジョンストン・バーチャル氏、ルー・ハモンド・ケティルソン氏を招聘しての講演会)の開催を予定しているなど、紹介をいただきました。国内各地の取り組みでは、スタディーツアーの企画として、広島(実施済み)、京都において、高知県梼原(ゆすはら)町への訪問活動(間伐材を利用するペレットストーブや小型水力発電機の設置により、エネルギー自給率70%の町を訪問して学び合う活動)を紹介されました。今後注目していくところとして、島根県邑南(おおなん)町では人口11,676人の町であるが、雇用の創出事業や“日本一の子育て村”をめざすなど、新しいまちづくりがすすんでいる。などの情報提供をいただきました。
(2) 活動報告①として、滋賀県農業協同組合中央会の岡川常務より、①「JA」とはについて、農業のみならず農地、農村の暮らしや環境、食料も含めて捉え、JAが大切にしている願いは「私たちにとってかけがえのない農を守り、育み、農業や食の大切さを一人でも多くの人に知ってもらうこと。このことをとおして住みよい地域社会を築くこと」、②「JA」CIマークの所以と浸透度合いについて、③県内の事業概況について、④「JA綱領」について、⑤県内7つのJA構想からの転換と再編への動向について、⑥JAの種類、事業の種類と活動内容、組織運営と組織図について、⑦正組合員と准組合員の制度、及び員外利用制度について、⑧大転換期における新たな協同の想像について、⑨連合会や中央会の役割と活動について、中央会はJAを代表して農政活動を展開し、経営指導や監査、教育、広報を行っていること、⑩多様な担い手対策を含め、営農関連の事業をより強化していく必要もあること、などを解説いただきました。
(3) 活動報告②:生活協同組合コープしがの白石専務より、「スパイラルレポート2010(社会・環境報告書)」にもとづいて、①滋賀における地域生協は1972年から設立され、’93年に4生協の合併によりコープしがが発足したこと、及び組織概要と事業・経営状況(共同購入・個配事業、店舗事業、福祉・環境事業)について、②コープしががめざすのもとして「地域・社会とのつながりを大切に、“あたらしい協同”を創る」ことについて、③商品事業としてコープきんき事業連合との連携、地産・地消、「近い食」、県行政やJAとの協同による飼料米利活用の取り組みについて、③くらしの相互扶助制度として「ささえあいサポート」やふくし情報電話の取り組みについて、④ライフスタイルに応じた活動参加として「ぱくぱくパーティー」による組合員の声にもとづいた運営の実践について、⑤新たな環境政策として「コープの森」つくりの推進、温室効果ガス削減の取り組みとしてバイオ燃料を使用した配送車両の導入などの取り組みについてなど、解説いただきました。
(4) 活動報告③:滋賀県勤労者共済生活協同組合(全労済滋賀県本部)の岡田次長より、①「全労済」とは「全国労働者共済生活協同組合連合会」であり、各都道府県の共済生協の連合会であること、②全労済の事業概要について、③労働者福祉事業としての結びつきと、労働者福祉運動の広がりから、大阪での創立(1954年・火災共済)と滋賀県での設立(1961年)について、④「こくみん共済」の浸透と広がり、さらに「せいめい共済」「ねんきん共済」「マイカー共済」「自賠責共済」「総合医療共済」など、生涯にわたる総合的な生活の保障として展開してきたことについて、⑤自然災害に向きあい、新潟地震(1964年)、阪神・淡路大震災(1995年)や東日本大震災における取り組みについて、⑤2012国際協同組合年の取組状況と広報について、などを解説いただきました。
【今後の取り組み予定】
・7月に国際協同組合デー記念企画、10月~12月にかけてIYC記念イベントの開催を検討するなどを共有化しました。
閉会挨拶として
滋賀県生協連の千葉副会長より、「当実行員会を中心に協同組合の社会的認知度を高めることに傾注していければと思っている。ICA(国際協同組合連盟)では、会長に初めて女性が起用され、ポーリン・グリーン氏が就かれた。昨年7月に来日され、日本記者クラブで講演されたが、協同組合の日本国内の認知度はまだまだ低いと認識している。協同組合の可能性を追求し、認知度を高めていくなかで、新しい連帯を深めていける機会として、IYCを実りあるものにしていきたい。各位のご協力をよろしくお願いします。」と述べられ閉会しました。
~次回(第2回実行委員会)の開催予定~
日 時 2012年5月10日(木)14:00~16:30
場 所 滋賀県農業教育情報センター 3階 会議室