滋賀県連からのお知らせ

滋賀県生協連ニュース No.2-5

滋賀県生協連ニュース No.2 (2006.1.17)

米国・カナダ産牛肉輸入再開問題について考える
平成17年5月24日に、厚生労働大臣及び農林水産大臣より評価を依頼された、食品安全委員会・プリオン専門調査会では、とりまとめた「米国・カナダの輸入プログラムにより管理された牛肉・内臓を摂取する場合と、我が国の牛に由来する牛肉・内臓を摂取する場合のリスクの同等性」に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)を公表しました。この内容に関しての意見募集に対し、滋賀県生協連では、ll/28付けでパブリックコメントを提出いたしました。
以下は、その中心部分です

1.結論ならびに結論への付帯事項に関する意見
(1)~貴委員会は、以前に出された『「我が国における牛海綿状脳症(BSE)対策に係る食品健康影響評価〔案)」に関する審議結果(案)』において「今後諸外国におけるBSE感染リスクの評価を行う際には、総合的な評価を行うための多様なデータの存在が必要になる」と記載しておきながら、今回の「審議結果(案)」においては、「結論」として「米国・カナダに関するデータの質・量ともに不明な点が多いこと、管理措置の遵守を前提に評価せざるを得かったことから、米国・カナダのBSEリスクの科学的同等性を評価することは困難と言わざるを得ない。」とし、続けて、「他方、リスク管理機関から提示された輸出プログラム〔全頭からSRM除去、20ヶ月齢以下の牛等)・遵守されるものと仮定した上で米国・カナダの牛に由来する牛肉等と我が国の全年齢の牛に由来する牛肉等のリスクレベルについて、そのリスクの差は非常に小さいと考えられる」と述べられています。このような仮定を基礎にしたアセスメント(評価)は、科学的知見に基づいたアセスメント〔評価)とはいえず、このリスクアセスメントのロメントに基づき、リスク管理機関(農林水産省・厚生労働省)が米国・カナダ産牛肉の輸入再開にゴーサインを出すことは、非常に危険な要素をはらんでいると言わざるを得ません。何故ならば、「結論への付帯事項」にも記載されている通り、リスク管理機関(農林水産省・厚生労働省)が何ら「輪出プログラムを遵守させるための具体的施策」を示していないからです。

私たちが主張しているのは、「アメリカ牛肉輸入再開に向けては、日本の食品安全委員会は現地を詳細に調査してアメリカ牛肉に対して正式なリスク評価を行い、そのリスク評価次第で、政府はアメリカ牛肉輸入再開の正否を決めること」ということです。